☆地獄の中で信心を再開する。
私は地獄に堕ちました。
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最初は何が起こったのか分かりませんでした。
なぜ?どうして?こんなことが本当にあるの?
やがて眼が闇に馴れてきて、私の置かれている状況が見えてきました。
27歳のとき奥さんが消え失せたように、私の得意な仕事が消え失せたのです。
ある日を境に忽然と私の生きがいがなくなったのです。
朝出社して、窓から入る光を眺め、夕方暗くなると帰宅する日々が続きました。
○濁悪の世.
末法の世の中です。末法とは濁悪の世界です。
創価の歌にある「濁悪のこの世」‥
それは観念の世界ではありません。本当にありました。
人は損をしたくない。得をしたい。
そのために平然とウソをつくし、平然と悪事を働くのです。
問題を自己正当化する。邪魔者を排除するために陰謀をめぐらす。
多くの人々は善悪ではなく損得で生きているのです。
哲学がないのです。お金が宗教ですから。
そのことを窓際族になって知りました。
売上のためとはいえ、まさか社会問題化するインチキ商品を売り続けるとはまったくの想定外でした。
一時的に儲かっても、絶対に将来、困ったことになる。
どうしてそんな明確なことが分からないのか。
そして、どうしてそのことが分かっている人たちが妥協し、指示に従うのか。
保身からです。刃向えば、私のように窓際族になるからです。
昇進も、昇格もできなくなるからです。
○地獄に仏.
10年間、信心から遠ざかっていた私は、こうして信心を再開しました。
あらゆる手段を尽くし、もはや私に残された道は信仰しかありませんでした。
心は地獄です。恨みつらみが炎のように燃え盛るのです。
「こんな馬鹿な話はない!」
「許されないぞ!絶対に不幸がやってくるぞ!」
御本尊を睨みつけ、相手が地獄に落ちることを空想しなら祈りました。
私はこのとき「殺意」すら抱いたのです。
闇夜に乗じて背後からナイフで相手を何度も刺すことを空想しました。
憎しみが増幅して、そんなことを考えるのです。
そして、ノートに今の心境を書きつづるのです。
問い続けるのです。なぜ?なぜ?なぜ?と‥
宗教は何のためにあるのか。それは不幸から脱却するためです。
どうすることもできない不幸、努力しても努力しても乗り越えられない不幸から脱却するためのものです。
けれど、本当に解決されるのでしょうか?
私は地獄の中でもがきました。
○信・行・学.
この事態になって、祈りの他に学会活動と御書拝読をスタートしました。
自宅に早く帰りますし、すっかり暇です。やることがありませんし、不幸の中で楽しみもありませんから、自然と信心を始めたのです。
ちょうど新任の白ゆり長さんが足しげく通ってくださり、座談会にも参加するようになりました。
座談会に行くと、皆、喜んでくれました。
創価学会が日顕宗から破門されたことを知ったのはこの時です。
宗門と交流もなかった私は何とも思いませんでした。
ただ、大御本尊を祈れないことは寂しく思いました。
座談会場の後ろから、じっと会合を眺めました。
創価学会の信仰とは何だろう。本当に私の悩みは解決されるのだろうか?
地区をあらためて見てみると、やさしい人柄の人ばかりです。
窓際族となって半年後、白ゆり長に内容を全て話ました。
すると白ゆり長は言いました。
「菊川さん、1日20分の唱題で宿命転換ができるなら苦労はありませんよ。1時間でも足りないと思いますよ」とのこと。
そのころ、私は1日20分のお題目しか唱えていなかったのです。
「そうか、20分じゃ足りないか。では1時間以上やろう!」
そのうち、職場にお守り御本尊を安置して唱えるようになりました。
机に御書を立てて、その上にお守り御本尊を御安置し、数珠をして職場で唱題するのです。ですから1日に3時間ぐらいお題目を唱えられるようになりました。
御書を読み、小説・人間革命を読み、疲れると唱題するのです。
こうして窓際族になって1年が経過したころには、相手を憎む気持ちはすっかりなくなっていました。むしろ、決意が固まりました。
「クビになろうが、何だろうが構わない。私は会社の薬になっている。この私の忍耐の日々は、会社へのメッセージとなっている。だから、これでいい」
「この現実が5年続こうとも、10年続こうとも耐えてみせる」
「負けるもんか!」と思うのでした。
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