☆夢の細胞は真実かウソか。
理化学研究所で発表されたSTAP細胞。その問題が指摘され、大騒ぎになって久しい。
他の研究者によってSTAP細胞が再現されないことから、疑惑をもたれていた。「コツがあるんです」とは、発表者の弁。
その行方を見守ってきたが、どうやらこの研究は不完全なものであるらしい。
過去、多少なりとも研究を仕事にしていた私は、この成り行きは「おかしな話」であった。
研究成果は「再現性」にあり、ある程度の高い確率で再現性が得られないとするなら「成果」にはならない。
10%でも再現できればいいが、名だたる研究者が挑戦しても「まったく」答えが出ないとするなら、これはどうもウソである可能性が高い。
山梨大学の教授が行った記者会見が先日新聞掲載され、「STAP細胞があることを示す根拠はなかった。あれば夢の細胞だが、全ての解析結果が否定している」との発言があった。理化学研究所の当該研究室の解体処置まで議論され、ただならぬ混乱を続けている。
以前、STAP細胞の研究者が涙を流しながら記者会見をした翌日、私自身、次のような対話をしていた。以下に、会社関係者との対話を示す。(K=私)
A 「記者会見を見て、どう思ったの?」
K 「再現性がないのですからインチキだと思います」
A 「菊川さん、STAP細胞はそんなに単純なものじゃないと思うよ」
B 「これは医薬品会社の陰謀ではないかと感じるんです。
潰しにかかっているのでは?」
A 「俺もそう思うんだ。そうでなきゃ、あんな記者会見はできない。
菊川さんは、記者会見は見たのか?」
K 「いいえ、新聞で見ただけです」
A 「見ないで、めったなことを言わない方がいいよ。
事実が現れるまでまだかかるだろうが、
そのうち、STAP細胞は認められるだろうよ」
まるで、私が悪役になったような対話であった。(苦笑)
「女性の涙の会見に、人はこんなに理性を失うのか‥」と少々驚きながら対話を終えたが、私としては「限りなく黒に近いグレー」という印象でしかなかった。
あれから2ヵ月。論文の映像が他のデータのものであったり、論文が白紙撤回されたり、なし崩しになっていったが、ほぼ、この研究は「事実ではない」という結論に達したようだ。
この騒ぎは、個人的にとても不思議なニュースである。
花形分野の研究としては「あまりにもお粗末」だからである。
研究者生命を懸けて為すべき内容でありながら、稚拙すぎるのだ。
もし、不完全なものであったら‥
それは研究者としての立場を永遠に失うことになる。
しかし、さらに不可解なことは、当人が「STAP細胞の存在を証明することで、説明責任を果たしたいと切望している」と、今も言っていることである。
上がり目のない事態の中で、どうしてそこまで言えるのか?
公開実験というカタチでもいいというのだろうか?
いずれにせよ、白黒付けないと理研そのものがすっかり権威を失うだろう。
当の本人の操作をきちんと見て、批評してはどうか。
しばらく、このニュースには注目するつもりです。
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