☆魔は天界に住む.sokamori2.exblog.jp/28325433/700人に勝利宣言した翌々月、まさかの坂が訪れます。
母が大病し、長期入院したのです。
加えて、職場の経営状態が悪化。大量解雇へ突き進みます。
嵐が去って、さらに嵐。私は激流に翻弄される木の葉のようでした。
特に母の大病は深刻で、母の健康が回復するとは思えませんでした。
その病気の内容は語りませんが、それは絶望に値するものでした。
まさかの坂を転がり落ちたのです。
まさに、御書の通りの三障四魔が紛然として競い起ったのです。
兄弟抄(1087)の御文を以下に掲げます。
(最初にひらがな文、後に原文を示します)
このほうもんを もうすには かならず ま しゅったいすべし
ま きそわずは しょうほうと しるべからず
だい5のまきに いわく
「ぎょうげ すでにつとめぬれば さんしょうしま
ふんぜんとして きそい おこる
ないし したがうべからず おそるべからず
これに したがえば まさに ひとをして あくどうにむかわしむ
これを おそれば しょうほうを しゅうすることを さまたぐ」
この しゃくは にちれんが みに あたる のみならず
もんかの めいきょうなり
つつしんで ならいつたえて みらいの しりょうとせよ.
此の法門を 申すには 必ず 魔 出来すべし
魔 競はずは 正法と 知るべからず
第五の巻に 云く
「行解 既に 勤めぬれば 三障四魔 紛然として 競い起る
乃至 随う可らず 畏る可らず
之に 随えば 将に 人をして 悪道に 向わしむ
之を 畏れば 正法を 修することを 妨ぐ」
此の 釈は 日蓮が 身に当る のみならず 門家の 明鏡なり
謹んで習い伝えて 未来の 資糧とせよ.
三障四魔の解説記事を以下に示します。
sokanomori.exblog.jp/17927950/魔は一番弱いところを突いてきます。
当時、43歳の私はまだ63歳の母が不治の病になるとは考えなかった。
まだ親孝行の「おの字」も果たせていないのに
母の意識が正常に戻らないのです。
「行解既に勤めぬれば三障四魔紛然として競ひ起こる」・・
にわか信心とはいえ、徹底した信仰をしたからでしょう。
魔が出たのです。宿業が出たのです。
私は以来、数週間、パッタリと勤行ができなくなりました。
心の中で炎のように燃えていた広宣流布の炎が跡形もなく消え去り、
心の中が暗闇になったのです。
普通、家族がピンチに陥ったら必死で祈るもの。
でも、絶望的な現実に打ちのめされるものでした。
学会活動にも力が入りません。
あゝ、母は終わった。まだ、何も親孝行をしていないのに!
このまま何も報われず、いつ果てるとも知らぬ日々が続くのだろうか。
私は3年の信心で大勝利し、これから広宣流布は本番だった。
戦い抜き、その私の勝利を母に報告しよう。
母は喜んでくれるだろう・・
そんな夢が完全に断ち切られたのです。
母は施設に入れられ、出ることはありません。
宿業とはいえ、この現実をどう受け止めたらいいのか。
以来、1年以上、私の心は灰色でした。
その中、私はごく普通の活動をしていました。
ある意味、普通のブロック長として・・
それが精一杯だったのです。
しかし、驚いたことに不治の病と思っていた母が改善に向かいます。
1年後には平常に戻りました。
ただ、その病に関係した諸問題の解決に2年ほどを要したのです。
私も母も、薄紙を剥ぐように元気になっていきました。
同時期、重なるように職場が経営難に陥ります。
大量のリストラが嵐のように起こりました。
立て直しの目途は立ちません。悲惨な現実が続きました。
けれど、この経験は必要不可欠のものでした。
もし、この現実がなかったら・・
私は傲慢な人間になっていたかもしれない。
平凡な信心をバカにするような人間になっていたかもしれない。
今となっては、ありがたい出来事だったのです。
ともかく、「魔」というのは恐ろしいものです。
ガソリンの切れたクルマに等しくさせるのです。
心が闇に包まれ、光を失うのです。
心から歓喜を全て奪うのです。
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